20世紀を代表する建築家であるライト(Frank Lloyd Wright)は生涯を通じて、周囲の環境と調和し、その土地の風土と文化を重んじる「有機的建築」を提唱し実践しました。
東京の旧帝国ホテルの設計に臨んでも、ライトは西洋式ではない、日本古来の建築や文化に根差した芸術品とも呼べるホテルを創出し、日本への敬意を表したのです。
その後、旧帝国ホテル設計の片腕を務めた遠藤 新、また彼の息子でライトの最晩年に師事した遠藤 楽が、国内に有機的建築を根付かせるべく設計活動を続けました。
今日、その建築思想は三代目となる遠藤 現へと受け継がれています。
遠藤 現(えんどう げん)
1966年(昭和41年)生まれ。筑波大学附属小・中学校を卒業後、アメリカへ留学。
帰国後はインテリアセンタースクールにて建築を学び、1997年に木村俊介建築設計事務所に入所。
実務経験を経て2001年に独立、遠藤現建築創作所を開設し現在に至る。
沖縄タイムス住宅新聞に「ライトの有機的建築に学ぶ」を1年にわたって連載。現在は「フランク・ロイド・ライトの家具」を連載中。
ライト設計の自由学園明日館の公開講座や、朝日カルチャーセンターの講師も務める。
- ■TV出演
- テレビ東京「美の巨人たち」遠藤新 旧甲子園ホテル
- BS日テレ「巨大建築EXHIBITION」
- BS朝日「甲子園ホテルの想い出」
- 「百年名家」自由学園明日館、加地別邸、萩原邸
- ■出版
- 「楽しく建てる」建築家 遠藤楽作品集(丸善)編集
- 「インテリアデザインの半世紀」(六耀社)監修